独白 愉快な“病人”たち

紙芝居師に出会って救われた…かみはるさん股関節症を語る

かみはるさん(提供写真)

 当時、声優に憧れていた私は、高校卒業後に就職した職場を2年で退職して声優の専門学校に通い始めました。そんなある日、下校途中でいきなり右脚に激痛が走って動けなくなったのです。痛みをこらえて必死に帰宅し、翌朝すぐに病院へ行くと、「変形性股関節症の併発」を告げられました。

 医師は「手術する前に戻ってしまったというか……そうだね……う~ん」とはっきりしませんでしたが、「もう治らない」というニュアンスは感じ取れました。

「とりあえず杖はついてね」と言われたので、その後は杖で登校しました。

 でも、通学は満員電車だし、座れないし、みんなに見られて駅で気分が悪くなるしで、どんどん殻に閉じこもっていきました。学校もアルバイトも休みがちになって、毎日「死にたい」と思っていて……。

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