「脚が原因ならそれはやめる理由にならないよ。その脚は個性だ。“不自由でも私は杖をついて元気でやっています”って、そんなメッセンジャーとして活躍できると思わないの?」
私は「そんなことできるわけない!」と叫んで反発しましたが、そんな私をさらに引き留めて、「かみはるにできる、かみはるにしかできない現場を一緒に模索していこうよ」と支えてもらったのです。
その後、パラスポーツと出合って、「こんな世界もあるんだ」と視野が広がりました。もう、障害を隠そうとは思いません。松葉杖姿を恥ずかしいと思っていた過去の自分に、「早く受け入れちまえよ」って言ってやりたい気持ちです(笑い)。
(聞き手=松永詠美子)
▽かみはる 1989年、千葉県生まれ。23歳のときに「渋谷画劇団」に所属し、紙芝居師として活動。25歳でパラスポーツと出合い、渋谷区オリンピック・パラリンピック推進事業の公認紙芝居師としても活躍した。
独白 愉快な“病人”たち