病気を近づけない体のメンテナンス

筋肉<上>高齢でも間に合う 「インターバル速歩」で寝たきりを回避

「下半身」を鍛えることが重要(C)日刊ゲンダイ

■5カ月続けると体力は最大で20%向上

 やり方はこうだ。「息が上がるくらいのきつめの早歩き」と「ゆっくり歩き」を交互に3分間ずつ繰り返し、1日30分(5セット)行う。週4日でOKなので、無理なく続けることができる。早歩きのスピードは「もう限界」と感じる最大体力の「70%以上のきつさ」を目安に大股で歩く。

 体力に自信がない人は「早歩き1~2分」×「ゆっくり歩き1~2分」で慣らしていけばいい。重要なのは、週にトータル120分歩く(回数は関係ない)うちに、トータル60分の早歩きを行うことにある。

「きつめの大股の早歩きには、スクワットなどの筋トレと同じ運動効果があるのです。最大酸素摂取量の50%以上の強度の運動をすると、血中の乳酸濃度が上がり始め、筋肉増加に働く成長ホルモンを出したり、アミノ酸を取り込んで筋肉を修復し、筋肉を増やすように働きます。単にウオーキングだけでは最大運動強度の40%以下なので、『1日1万歩』を続けても筋肉は増えません」

 インターバル速歩を5カ月続けると、体力は最大で20%向上、生活習慣病の指標は20%改善。うつ傾向の人や慢性関節痛の人も半数の症状が改善。認知症のリスクなどが下がることも8700人のデータで実証されているという。

4 / 4 ページ

関連記事