心身不調の原因「梅雨疲労」をしっかり回復するための対策法

日照時間の減少も自律神経の乱れにつながる(C)日刊ゲンダイ

「まずは自律神経の働きを安定させるセロトニンを増やすために、その材料となる『トリプトファン』という必須アミノ酸を意識して摂取しましょう。トリプトファンは体内で生成できないため、食事から取る必要があります。豆腐や納豆などの大豆製品、牛乳やヨーグルトなどの乳製品に多く含まれ、米でも摂取できます。また、バナナはトリプトファンの含有量が15ミリグラムと多くはありませんが、合成を促進するビタミンB6も含まれるのでおすすめです」

 トリプトファンの1日の推奨摂取量は体重1キロ当たり4ミリグラムで、60キロの人は240ミリグラムになる。白米100グラムで82ミリグラム、木綿豆腐100グラムには98ミリグラム含まれているので、食事だけで十分に摂取できる。

「むしろトリプトファンを減らす成分に気をつけてください。『BCAA』と呼ばれる必須アミノ酸はトリプトファンを減らす作用があり、4グラム摂取するとトリプトファンの血中濃度が10分の1まで減少することがわかっています。プロテインの中にはBCAAが多く含まれているものがあるので、ダイエットなどの健康目的でプロテインを摂取している人は注意してください」

 トリプトファンに加え、朝目覚めたらカーテンを開けて光を浴びることを意識する。さらに、隠れ脱水を防ぐために喉が渇いていなくてもこまめに水分を補給することも大切だ。

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