具材たっぷりの食事が認知機能を維持し脳の萎縮を抑制する

具材たくさんの食事を心がけて

 これは、小麦ベースの穀類が脳に悪いということではなく、うどんやそうめんなど単体(おかずなし)で食べることが問題なのではないか――。そこで大塚部長らは「食の多様性」に着目してさらなる研究を行うと、さまざまな食品群をバランスよく食べている食の多様性が高い人ほど認知機能低下リスクが下がることが分かった。食の多様性の程度を示すスコアを用いて、スコアが高い人から低い人まで4つの群に分けると、きれいな相関が見られたという。

「食の多様性が低かったある人では、朝は菓子パンとコーヒー、昼はレトルトカレーと緑茶、夜は焼きそばとビールという食事でした。一方、高い群に属するある人では、朝は玄米、味噌汁、サラダ、煮物、緑茶、昼はまぜご飯、吸い物、煮魚、煮物、酢の物、オレンジ、カフェオレ、和菓子、緑茶、夜はオムライス、吸い物、サラダ、冷ややっこ、緑茶。サラダや煮物、汁物などは具だくさんで、主食もまぜご飯やオムライスにするなどして具材が多かったのです」

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