腹式呼吸のやり方はいくつもありますが、ひとつ具体例を紹介します。まず、背筋を伸ばしてイスに座り、お腹に手を当てたまま鼻からゆっくり大きく息を吸い込んでお腹を膨らませます。次に口からゆっくり長く息を吐き出し、お腹をへこませます。吐くときは吸い込む際の倍くらいの時間をかけて行います。3秒かけて息を吸ったら、6秒かけて吐き出すイメージです。これを5回ほど繰り返すのを1セットにして、1日朝晩2回行うとよいでしょう。
■心拍数が低くなり血圧も安定する
腹式呼吸は、心臓に適度な負荷をコンスタントにかけられるので心臓突然死の予防効果があるとされています。また、日頃から呼吸法を行っていると呼吸が整うため、多くの場合で平均心拍数が低くなります。いくつもの研究報告で、心拍数が高い人は突然死しやすいことがわかっています。その点からも腹式呼吸は心臓の健康維持に有益といえます。
上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」