独白 愉快な“病人”たち

「急に声が細くなって…」歌手・平浩二さん 今年患ったばかりの「くも膜下出血」を振り返る

平浩二さん(C)日刊ゲンダイ

 たくさんつながれていた点滴が日に日に少なくなっていって、背中に入っていた水頭症防止の水抜きの管も抜けてしまうと、不思議なものでちょっと不安でしたね。あんなに点滴が嫌だったのに「全部抜いちゃって大丈夫なの?」と看護師さんに聞いちゃいましたもん(笑い)。

■高血圧が原因だった

 あとから、最初の病院で止血をしてくださった先生が山口大学の出身で、名医との連携やヘリの手配など全部やっていただいたと聞きました。おかげさまで何の後遺症もなく、わずか40日後にはステージで歌うことができました。倒れた際、現場で機敏に対応してくれたステージスタッフと、救急車内で励まし続けてくれた石田社長、そして関わってくださった医療関係の方々の素晴らしい連携があったからこその奇跡だと思っています。

 原因は、意外にも高血圧だと言われました。僕はかかりつけ医にそんなことを言われたことはなかったですし、もちろん降圧剤など飲んでいなかった。コロナ前にはジムに通い、たまにジムで血圧を測ってもせいぜい130(㎜/Hg)とか140だったので、「ちょっと高めかな」ぐらいの認識で、血圧はまったく気にしていませんでした。コロナ禍ではジムが休業になったので、小1時間のウオーキングをして健康管理には気を付けていたつもりなのです。

4 / 5 ページ

関連記事