がんと向き合い生きていく

乳がんで妻を亡くし「時間が解決してくれる」と言われたが…

佐々木常雄氏(C)日刊ゲンダイ

 ここに住んでからもう20年も経つのに、これが初めての会話です。結局、どこの中学校、小学校出身かという話題にまで発展しました。

 同郷の人が、実は隣に住んでいたのです。Aさんは急に元気が出てきた気がしました。

「コロナが収まったら、隣の旦那さんと一緒に酒を飲みたいな」

 そう思いました。

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佐々木常雄

佐々木常雄

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

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