ある病院の副院長からこんなメールが届きました。
「コロナウイルスのデルタ株で家族感染が起こり、旦那さんは亡くなりました。今、入院中の奥さんはNHFをして、やっと落ち着いてきました。お子さんもやはり感染し入院しています」
NHFとは、「ネーザルハイフロー」と呼ばれる鼻から高流量(30~60リットル/分)で高い精度の酸素を投与できる呼吸療法機器のことです。そして、メールはこう続きました。
「このような患者が次々と入院します。頑張って受け入れなければならない責任、病院やスタッフを守らないといけない責任で、さすがに疲れてきました。みんな同じ足並み揃えて頑張っていければと思いますが、しかし、頑張っても感染者は増えるし、若い人も重症者は少ないけれどいます。今は国全体がバラバラのようで、むなしいだけです。同じ方向に向かっていないことがきついのです」
がんと向き合い生きていく