大規模研究によって、飽和脂肪酸は動脈硬化の原因になるLDLコレステロールを増加させ、心臓疾患を起こしやすくする。一方の多価不飽和脂肪酸はLDLコレステロールを減らして動脈硬化や血栓を防いだり、血圧を低下させることがわかったからです。
また日本の研究では、青魚に多く含まれる多価不飽和脂肪酸(オメガ3系脂肪酸)には心臓を保護する作用があることが報告されています。心臓に存在するマクロファージがオメガ3脂肪酸から生成する脂肪酸代謝物(18-HEPE)によって、心臓の炎症や線維化が抑制され、心機能を改善することがわかったのです。
ほかにも、オメガ3系脂肪酸は心臓疾患のリスク因子である肥満や、糖尿病に関係するインスリン抵抗性を改善することが知られています。
■中高年はコレステロール管理が大切
上皇の執刀医「心臓病はここまで治せる」