最期は自宅で迎えたい 知っておきたいこと

患者さんや家族に合ったキャラの医師やスタッフをマッチング

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「人を見て法を説け」ということわざがあります。説法する時にはその相手の性格や状況などを考えて、それぞれに合ったふさわしい方法で行うことが大切だとする仏様の教えです。

 この教えは私たち在宅医療の現場でも日々実践されています。

 一般的に患者さん側からこういう感じの医師やスタッフがよいといった具体的なリクエストがあるわけではないのですが、担当する患者さんがどんな症状で、そのご家族がいったいどんな思いなのかなど、面談の中で可能な限り拾い上げます。私たちの医院に所属するスタッフはさまざまな個性を持ったスペシャリストばかりです。現在のところ、医師は男性が19人で女性が14人。A医師は理論的な説明が得意だとか、B医師はお話を通じて相手からいろいろと聞き出すのがうまいだとか、それぞれ専門やキャラクターが違うため、どの患者さんに合うのかを考慮し、担当を決めるようにしています。

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下山祐人

下山祐人

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

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