独白 愉快な“病人”たち

写真家・野村誠一さんは悪性リンパ腫に…ステージ4と告げられ動転、家内にお墓の相談まで

野村誠一さん(C)日刊ゲンダイ

 以前は仕事を離れるとカメラを持ち歩くことはほとんどありませんでした。でも今は犬の散歩にさえ、近所でもどこに行くにもLEICAを持って行くようになりました。身近なものを撮ることも楽しくて、なんというか、死に直面して覚醒したというか、“モノ”が以前と違って見えるようになったんです。またさらに写真が好きになり、面白くなってきました!

(聞き手=松永詠美子)

▽野村誠一(のむら・せいいち) 1951年、群馬県生まれ。写真専門学校卒業後、広告代理店のカメラマンを経て独立。トップアイドルの写真集を数々手掛け、「週刊少年マガジン」などの表紙やグラビア撮影などを長年担当。1988年には講談社出版文化賞写真賞を受賞した。最近はYouTubeチャンネル「野村誠一写真塾」で撮影技術や裏話などを次々とアップしている。

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