「梅毒」感染爆発に気をつけろ 全国で34%増、東京で60%増

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 梅毒の検査は2種類ある。感染初期に現れる潰瘍から直接トレポネーマを見つける検査と梅毒血清反応検査だ。前者はらせん状菌が見つかれば梅毒と診断される。ただし、検出率は悪く、手技も煩雑なため日常的には使われない。後者は梅毒があるかを見る定性検査と梅毒の程度を見る定量検査がある。

「梅毒血清反応検査は、原因菌であるトレポネーマに対する抗体を測定することで梅毒にかかっているかを調べる検査です。脂質抗原を使うSTS検査と梅毒病原体を抗原として用いるTP検査の2種類があります。STSではRPR法が使われます。この方法は感度が良く、比較的早期の梅毒も検出できる半面、梅毒に感染していなくても陽性と出る場合があります。一方、TP検査は特異度(本当に梅毒かどうかの信頼性)は高いものの、初期梅毒が見つけにくいことがわかっています。また、梅毒の血液検査では感染機会からある程度経過しないと判定できない時期があります。『ウインドーピリオド』と言います。このため、感染機会から4週間経過している場合はRPR法で、2カ月以上経過している場合はTP法で検査するのが一般的です」

5 / 6 ページ

関連記事