2型糖尿病患者の最大21%は、糖尿病の最初の診断時に網膜症を患っていて、ほとんどの患者は時間の経過とともにある程度の網膜症を発症します。他の眼疾患が一般的であった高齢発症群では、法的な失明の症例の3分の1が糖尿病性網膜症によるものでした。
しかし、幸いにも視力を脅かす網膜症は、糖尿病の最初の3~5年ではまれです。別の統計では、糖尿病に10年以上罹患すると、その約50%に網膜症がみられ、20年以上では約80%に網膜症が合併するとされています
糖尿病性網膜症の視力喪失にはいくつかのメカニズムがあります。中心視力は、網膜の中心部分にむくみが起きて視力が急激に下がる黄斑浮腫または広範な毛細血管の閉塞によって損なわれます。高血糖が長期にわたり持続すると全身にさまざまな合併症が起こり、そのひとつが糖尿病性網膜症です。
みんなの眼科教室 教えて清澤先生