60歳からの健康術

自由診療歯科医が教える歯のケア(8)コロナ後遺症では歯のケアが重要

写真はイメージ

 だからこそ、味覚や嗅覚に異常を感じたら、自分で意識的に噛む回数を多めに決めた方がいい。「よく、ひと口30回の咀嚼が勧められますが、中高年は40回くらいは噛む方がいいでしょう。唾液の分泌量が大きく変わってきます。また、最近は食事で飲み物と一緒に食べ物を流し込んでいる人がいますが、感心しません。唾液の分泌なしで食事できるようになり、分泌量が減ってきます」

 当然のことだが、毎回食事が終わった後は歯間ブラシで歯と歯の隙間に残る食べカスを取ること。歯磨きは少なくとも1日2回、手動では届かないところまで奇麗にできる電動歯ブラシで朝と夕食後に磨くこと。就寝前は洗口液で口腔内を清潔にする。フッ素入りの虫歯予防薬を使うのもいい。

「新型コロナが怖いからと受診控えしないようにしましょう。唾液や血液に関わっている歯科医師は感染対策のプロであり、設備も整っています。中高年の虫歯は進行も速いので受診控えにより、歯が急に悪くなるケースもある。3~6カ月ごとの定期歯科検診は受診することが大切です」

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