新型コロナ第6波をどう過ごすか

コロナ禍で死因はどう変化したのか 最新人口動態統計で比較

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 そこで疾患別死因の変化を調べてみた。

 厚生労働省が公表している最新版の人口動態統計月報(概数)によると、2021年1~10月に亡くなった人の総数は118万2344人で前年同期比で6万1958人多かった。そのうち「悪性腫瘍」で亡くなった人は31万6106人(前年比2534人増)。目立って増えたのは膵がん、気管・肺がん、結腸がん、胆のう・胆道がんだった。

 循環器疾患全体では29万329人(同1万786人増)でとくに「心疾患(高血圧性を除く)」の17万3888人(同8180人増)が目立った。脳梗塞などの脳血管疾患は8万5645人(同1525人増)だった。

「腎不全」の2万3531人(同1566人増)を含めた、「腎尿路生殖器系の疾患」は3万7938人(同3396人増)となった。

「アルツハイマー病」は1万8705人(同1767人増)で、運動不足が大きなリスク要因でもある「糖尿病」は1万1859人(同485人増)。「自殺」は1万7114人(同501人増)となっている。3月は一年間で最も自殺者数が多い月であり、いまは景気の先行きが不安定なだけに心配だ。

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