ビフィズス菌が記憶力低下を予防する 名古屋市立大教授が実験で確認

腸からアプローチ(写真はイメージ)

 同じ形の2つの物体をケージに入れて、それぞれの探索時間を計測。24時間後、1つだけ形の違う新しい物体に替え、それぞれの探索時間を計測。脳が正常なら新しい物体に興味を示すので、そちらへの探索時間の方が長くなる。

 7カ月齢では認知機能低下(記憶障害)が生じ、新規物体認識の能力が落ちているのだが、MCC1274株投与群では違った。

「つまり、記憶障害が予防されたのです。そこでMCC1274株を4カ月間投与したマウスの脳切片をアミロイドβ抗体で染色。すると記憶において最も重要な海馬で、アミロイドβ産生や沈着が有意に低下していました。そのメカニズムをさらに調べると、アミロイドβ産生を抑制する酵素の増加も分かったのです」(道川誠教授)

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