中医学において、爪は「肝」と呼ばれる臓器と関係が深いとされています。「肝の華は爪である」といわれ、肝の状態は爪に現れると考えます。よって、肝の働きが衰えると爪にトラブルが見られるのです。肝は血を貯蔵するとともに、全身の血流を調整する働きがあります。血の不足も、ひいては爪に悪影響を及ぼしてしまうのです。
健康な爪を育むためには肝の働きを高め、血を補う食材を取り入れることが大切です。
おすすめはアナゴ。肝のパワーをアップしてしっかりと血を増やす効果が高い魚介です。また、人間のエネルギー源である気を補う働きにも優れ、滋養強壮、免疫力アップにも役立ちます。そのほか、疲れ目、高血圧、動脈硬化にも良く、シニアには積極的に取り入れていただきたい食材です。
お寿司やてんぷらのイメージが強いアナゴですが、スーパーで煮アナゴや白焼き、かば焼きが販売されています。刻んでひつまぶしのようにしたり、サラダにトッピングするのもおすすめです。
健康長寿に役立つ高齢薬膳