異物のことを「抗原」といい、対抗するものを「抗体」と呼びます。抗原と抗体との闘いを「抗原抗体反応」や「免疫反応」といいます。抗原に対して抗体を作った方がいいのに、十分に作れない、しっかりと対応できない状態が「反応不良」です。体の外から入ってきた抗原(細胞やウイルスなどの病原体)に対する反応不良がインフルエンザやSARS、新型コロナウイルスなどの感染症であり、体内に生じた抗原(がん細胞)に対する反応不良が悪性腫瘍、すなわち、がんとなります。
一方、抗体など作らなくてもいいのに作ったり、反応し過ぎたりするのが「過剰反応」で、対外からの抗原(花粉やダニ、化学物質、環境ホルモンなど)に対する過剰反応が、喘息(ぜんそく)、花粉症、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患になります。
そして、体内にある組織に対して、それを異物(抗原)と錯覚し、誤って抗体を作る過剰反応が自己免疫疾患といえます。それが関節中心に反応したのがリウマチであり、大腸粘膜なら私が体験した潰瘍性大腸炎となります。
痛みのない暮らしを取り戻す