これらの治療には、副腎皮質ホルモン(ステロイド)が症状を和らげますが、対症療法にしかならないこともわかっています。一方、星状神経節ブロックや頚部硬膜外ブロックの治療を行うと、中枢である視床下部での血流が改善され、免疫系も正常に働きます。私は、神経ブロック治療が難病や原因不明の病気で悩んでいる患者さんにとって希望の持てるものになると考えています。
痛みのない暮らしを取り戻す
医師になって34年。手術室麻酔、日赤での緊急麻酔、集中治療室、疼痛外来経験後、1996年6月から麻酔科、内科のクリニックの院長に。これまでに約5万8000回のブロックを安全に施術。自身も潰瘍性大腸炎の激痛を治療で和らげた経験があり、痛み治療の重要性を実感している。