「水分の取り過ぎ」で体調を崩すケースも 在宅高齢者は注意

水分の取り過ぎで危険なケースも

「ほとんどは水分不足ではなく、自宅にエアコンが入っていないなど室内環境の問題です。水分の過剰摂取は、血管内のナトリウムやカリウムという電解質を薄めてしまい、頭痛や吐き気が出たり、場合によっては、けいれん発作につながって意識消失してしまう場合もあります。うつ病や摂食障害などの病気がある方の多くは、精神的な不安定さから水分の過剰摂取が目立ちます。そのため前記の症状が出る『水中毒』になることが多いのです」

■食事やおやつでも余分な水分がたまる

 水分の過剰摂取の自覚がない高齢者の中には、水やお茶以外の食事やおやつで余分な水分を体にためこんでいるケースもあるという。

「私たちが診察をして、腹水や足のむくみが強いときに普段飲んでいる水分量を確認すると、たいがい『そんなに飲んでないんだけどなあ』と言われます。500~600ミリリットルぐらいしか飲んでないというのですが、よくよく聞くと、その水分量には、アイスクリームや果物などが入っていないことが多いのです」

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