健康の「素朴な疑問」

お年寄りが早寝早起きになるのはなぜ? 基礎代謝の低下と関係

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 2つ目の理由は睡眠が浅くなるためです。睡眠は深いノンレム睡眠と浅いレム睡眠がありますが、年を取るとノンレム睡眠が減少してレム睡眠が増えることが脳波の測定などでわかっています。つまり、お年寄りは睡眠中でもちょっとした物音で起きてしまうのです。

 では、なぜ、年を取ると睡眠が浅くなるのでしょうか?それは年を取ると基礎代謝が減るからです。基礎代謝とは呼吸や体温など生きていくうえで欠かすことのできない必要最小限のエネルギー消費量をいい、睡眠時間と相関関係にあることがわかっています。若い人の睡眠時間がお年寄りよりも長いのは基礎代謝が高いからです。

 ですから、お年寄りがよく眠れないのは“日常の活動量が少ない”からというよりも、筋肉量が減るなどして基礎代謝が落ちるからです。ならば、筋トレをして筋肉をつけて基礎代謝を上げれば若い頃のように眠れるかといえば必ずしもそうではありません。

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