高齢者の正しいクスリとの付き合い方

糖尿病の治療薬を使っている人は「低血糖」を必ず知っておく

ブドウ糖補給にはラムネも適している

 そして、いつ低血糖が起きてもすぐに対処できるよう、外出する時などには必ずアメやブドウ糖を持ち歩くようにしましょう。車の運転中に症状が現れることも十分考えられるので、そうした場合には路肩に駐車したうえで対処してください。ただ、こうした対処は低血糖が進んで意識障害まで起こしていると、当然ながら自分自身では行うことができません。そのままにしておくと、命の危険を招いてしまいます。ですから、必ず家族、友人、同僚といった周りの人に低血糖の症状と対処法を必ず伝えておき、万が一、自分で対処できない状態に陥ったときには、周囲の人に行ってもらえるようにしておくことが大切です。

 次回も低血糖についてお話しします。

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東敬一朗

東敬一朗

1976年、愛知県生まれの三重県育ち。摂南大学卒。金沢大学大学院修了。薬学博士。日本リハビリテーション栄養学会理事。日本臨床栄養代謝学会代議員。栄養サポートチーム専門療法士、老年薬学指導薬剤師など、栄養や高齢者の薬物療法に関する専門資格を取得。

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