ワーケーションが睡眠中の自律神経を整えて動脈硬化を抑える 日本人研究者が初めて証明

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 確かにワーケーションなら満員の通勤電車や会社内の人間関係などのストレスから解放され、健康に良く、労働生産性がアップするように感じる。企業側も従業員の交通費や事務所費用、光熱費などの削減につながるうえ、従業員の健康やモチベーションのアップにつながるとしたら、企業の業績アップにもつながる。つまり、ワーケーションは従業員にも企業にも有益な新たな働き方になりうる。実際、心拍や脳波、活動量などを最先端センサー装置を用いて集めたデータにより個々人のパフォーマンスを分析し、その向上を提案してきた。こうした研究や実践の手法をもとに、ワーケーションによって従業員の「働くスタイル」が変化し、日常業務の効率化につながる可能性を見いだしているという。

「しかし、ワーケーションが実際の労働生産性に与えるエビデンスが少ないことが障害になって法整備などが進みません。そこでワーケーションが医学的にどう有益なのかを明らかにする必要が出てきたのです。国内大手企業数社などの協力を得て、従業員にワーケーションを実際に行ってもらい、その時の健康状態を調べる実証実験を行ったのです」

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