認知症治療の第一人者が教える 元気な脳で天寿を全う

「オンライン健脳カフェ」は好きな時にどこにいても参加できる

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 昨年4月から、東京・四谷で開いているのが「アルツクリニック 健脳カフェ」です。

 認知症になった人への支援はいろいろとあるのですが、認知症になる前や、認知症への不安が出始めた人への支援は、まだまだ少ない。そんな人の支えになれたら、認知症に移行しないためのケアができたらと思い、カフェをつくりました。

 物忘れが気になり始めた人、軽度認知障害(MCI)と診断された人、そのご家族が対象です。認知症になるメカニズムは解明されていない部分がたくさんありますから、だれでも発症のリスクはある。

 カフェでは、認知症予防に興味がある人なら、だれでもウエルカム。若い世代にもどんどん来てほしいと考えています。

 このカフェで行うのは、難しい勉強ではありません。脳が衰えるのを防ぐゲームや体操、運動。カラオケ大会や麻雀大会もやりますよ。もちろん、私も参加します。一見、遊んでいるだけ、と思うかもしれませんが、これらが脳に良い刺激を与え、認知機能低下予防やフレイル予防につながるんですね。

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新井平伊

新井平伊

1984年、順天堂大学大学院医学研究科修了。東京都精神医学総合研究所精神薬理部門主任研究員、順天堂大学医学部講師、順天堂大学大学院医学研究科精神・行動科学教授を経て、2019年からアルツクリニック東京院長。順天堂大学医学部名誉教授。アルツハイマー病の基礎と研究を中心とした老年精神医学が専門。日本老年精神医学会前理事長。1999年、当時日本で唯一の「若年性アルツハイマー病専門外来」を開設。2019年、世界に先駆けてアミロイドPET検査を含む「健脳ドック」を導入した。著書に「脳寿命を延ばす 認知症にならない18の方法」(文春新書)など。

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