シスプラチンの場合、治療後早ければ1~7日で発症。総投与量が500~600㎎/平方メートルを超えると、70%以上に出現するといわれます。総投与量が増えると、手足の痺れに加え、痛みを伴ったり、症状が全身に広がったりすることがあって厄介です。
薬の種類によっては口やのどの痺れにより、まれに「のどが締めつけられる」「息苦しい」ということも。また、冷感刺激で症状が誘発されることもあり、冷たい水を飲んだり、冷たいものにふれたりして口やのど、手などが痺れることもあります。
痺れの緩和にビタミンB12が処方されることもありますが、あまり期待できません。秋野さんのブログにあるように、改善されるのを待つのが現実です。
しかし、日常生活を送る上で、手足の痺れは大きな障害ですから、生活の工夫が欠かせません。足が痺れて力が入らないと転倒リスクが高まるため、階段の上り下りでは手すりを使い、なるべくエレベーターやエスカレーターを利用するのが無難です。
Dr.中川 がんサバイバーの知恵