相性が合う医師を求め…精神科医は5回代えても代えすぎではない

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

「専門医はさらに一段上級の治療として、治療指針に沿った薬物療法で治らない患者に、豊富な知識と経験を駆使し、創意工夫を凝らした治療を行うべき。学会の提言は、あまりにも薬の使い方がひどいので、せめて指針程度には使ってほしいという懇願だった」

 残念ながら、名医は簡単には見つからない──。こう西城医師は言うが、せめて次のことは念頭に置いておくべきだとアドバイスする。それは「症状が改善しなければ、医師を代える」ということ。

「精神科は医師と患者の相性が重要。米国精神医学会は、相性が合わなければ医者を5回代えても代えすぎではないという見解を示しています。『うつ病なら最初の抗うつ薬が無効でも、4回の試行錯誤で7割弱が寛解に至る』というエビデンスがあります。結局、精神科医も試行錯誤で探し続けるというのが名医にたどり着く正攻法です」

 必ず名医との出会いがある。そう信じあきらめないことが大切だと、西城氏は強調した。

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