ただ、油の分泌に対する治療法はなく、“水不足”への治療しか行われていなかった。水が潤えば、少ない油の量でも効率よく使えるので、症状は和らぐ。しかし根本的な解決にはなっていないので、完全に不調は取れない。また、治療をストップすれば、症状がぶり返す。
「それが、この10年でマイボーム腺機能不全に対してエビデンスが確立され、薬や治療機器が登場。マイボーム腺機能不全の根治も可能になってきたのです」
治療として、ガイドラインでも「強く推奨する」となっているのが、温罨法だ。
■「くっきりアイライン」に要注意
「世界中で認められている方法で、ご家庭で自分でできます。ホットアイマスクや温かいタオルでまぶたを温め、マイボーム腺の出口が油で詰まっているのを溶かすのです。治療法であり、予防法でもあります」