トイレのたびに痛みがひどい。しょっちゅう尿意を感じる……。年齢を重ねるごとに発症しやすくなる「尿路感染症」。膀胱炎や前立腺炎など、腎臓から尿道までの尿路に起こる感染症の総称です。本来は無菌である尿路の中に細菌が入ることで、炎症が生じます。おおむね、大腸菌などの腸内細菌が、尿道口から逆行して侵入することが原因で引き起こされます。
加齢によって免疫力は低下します。そのためシニアは感染するリスクが高くなってしまうのです。症状としては排尿時痛、頻尿、残尿感、尿が出にくい、発熱などがみられます。生活の質を下げるだけではなく、症状が慢性化して再発を繰り返したり、悪化して腎盂腎炎になる場合もあります。早めに食事でも対策を講じましょう。
中医学において、尿や膀胱のトラブルは「湿熱」が原因と考えます。湿熱とは、体内の余分な水分である「水湿」が、熱を帯びた状態の物質のこと。湿熱が膀胱に侵入することで不快な症状が引き起こされるのです。
健康長寿に役立つ高齢薬膳