その間、積極的な延命治療はせずとも、痛みを取り除く緩和ケアはされたでしょう。そうすれば、痛みや苦痛から解放され、家族と会話することができる。10カ月近くあれば、お互いかなりのことを伝えられます。
長男は「母も私もまだ気持ちが追いついていない状態です」と話していますが、少なくとも訃報の発表がこのタイミングなのは、家族との会話があったからでしょう。
実はこのGW、1人暮らしの私の母が急死しそうになりました。その後回復しましたが、あの日を思い返すとゾッとします。そんな後だけに、上岡さんの10カ月近い時間はやっぱり重い。改めて、私もがんで死にたいと思います。
Dr.中川 がんサバイバーの知恵