ほかにもサウナやスポーツで大量の汗をかくと、水分が減った分だけ血液が濃縮されて、一時的に尿酸値が上がります。余分な尿酸は、血液中のカルシウムと結合して尿酸カルシウムとなり、結晶を作ります。結晶は比重の関係から、足の先端(とくに親指の付け根)やかかと、膝などの関節に沈着していきます。ある程度たまってくると、白血球が外敵と見なして攻撃を開始し、炎症が生じて激痛を引き起こす(痛風発作)というわけです。
日本人間ドック学会の基準値は、男女共通で、以下のようになっています。
要注意:2.0(㎎/デシリットル)以下
基準範囲:2.1~7.0
要注意:7.1~8.9
異常:9.0以上
一方、臨床判断値は男女別になっています。男性は7.9以上、女性は5.6以上が治療の対象になります。ですから男性の場合、7.5ぐらいまでに抑えておけば、まあまあ大丈夫といった感じでしょうか。
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永田宏
長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授
筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。