梅雨に悪化…不快で眠れない「むずむず脚症候群」を改善したい

写真はイメージ

「当院では年間約100人が新たにRLSの診断を受け、患者さんは未就学児~70代と幅広い。認知度の低さから皮膚炎やうつ病と誤診され、RLSの診断に10年かかった患者さんもいます。夜間に強い脚の不快感があれば、まずは脳神経内科を受診してください」

 RLSを放置すると、不快感から脚を強くかきむしり、静脈炎や蜂窩織炎といった感染症を起こすリスクがある。また、RLSから睡眠障害になってうつ病を発症するケースも少なくない。QOLを低下させないためにも早期の診断が大切だ。

「診断は基本的に鉄やフェリチンの血清濃度を診る血液検査のほか、問診で『4つの必須診断基準』にすべて当てはまればRLSと診断されます。重症度は自覚症状の強さや頻度をもとに分類されます」

 必須診断基準は次の4つ。①脚を動かしたいという強い欲求が不快な下肢の異常感覚が原因になって起こる②その異常感覚が安静状態で始まったり増悪する③運動(叩く、揉む、歩き回る)によって改善する④日中より夕方~夜間に増悪する。

3 / 5 ページ

関連記事