私の場合、2018年12月28日に膀胱がんを内視鏡で切除し、31日に退院。1月4日に職場復帰しました。このスピード復帰は、私が医師だからではありません。
手術でも、開腹手術は肉体的侵襲が大きく入院期間も長くなりますが、内視鏡手術やロボット手術は短縮できます。大腸がんの場合、早期で内視鏡やロボットでの手術が可能なら3日ほどでの退院も可能です。京大グループの追跡でも、98%が腹腔鏡やロボットでの手術でした。
今回、退院から一歩踏み込んで職場復帰をゴールとしていますが、それについては会社のサポートも欠かせません。時短勤務制度の有無によって復職率に大きな差が出ることが前向き調査で報告されているのです。
たとえば、胃がんの場合、時短勤務がなくフルタイムの働き方を余儀なくされると、3カ月後の復職率は4割でしたが、時短などのサポートがあれば8割にアップするのです。その調査では、時短勤務があれば、3人に2人の現役がんサバイバーが復職できるとしています。
Dr.中川 がんサバイバーの知恵