看護師のHさんは、なりたてほやほやの時、先輩看護師から投げかけられた忘れられない言葉があるといいます。
「糖尿病の患者さんは、このまま悪化してしまう方向へ行ってしまうのも、踏みとどまって現状維持を保つのも、本人のモチベーション次第。そのモチベーションをどう引き出すかが大事」
Hさんが出会った糖尿病患者さん。数年前から糖尿病の投薬治療が始まっていましたが、お酒もたばこもスイーツも大好きで、運動は大嫌い。加えて離婚していて1人暮らしということで、「俺がどうなってもだれも悲しまないから」と生活習慣を改善しようという気持ちが全く見えない方だったそうです。主治医、Hさんたち看護師、管理栄養士たちが何か言っても、耳を傾けない。
そんなとき、別れた元奥さんが引き取った娘さんが結婚。お孫さんが生まれたという連絡が男性にありました。
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