私たちは日常生活で、自然とデュアルタスクを行っています。例えば、テレビの料理番組を見ながら、そのレシピをノートにメモする。人によっては冷蔵庫の中身を思い出し、夜の献立を組み立てることもあるでしょう。
料理自体が、デュアルタスクです。料理の手順を考え、食材を切り、火にかけている鍋の具合をチェックする。出来上がり時間を気にし、盛り付ける食器を選ぶ。
ラジオを聴きながら洗濯物を畳み、流れてきた懐かしい曲に合わせて口ずさむ。これも「ラジオを聴く」「洗濯物を畳む」「歌う」のデュアルタスクですね。
こうやって挙げてみると、改めて家事の多くはデュアルタスクだと痛感します。大抵の場合、家事は定年退職がありません。食卓がマンネリ化しないように、いくつになっても新しい調理法にチャレンジする方もいます。これらは、認知機能低下予防に役立っているといえるでしょう。ある40代の女性が、苦笑しつつ、こんなことを言っていました。
第一人者が教える 認知症のすべて