腰・膝・足首が痛い人は…股関節の「硬さ」を要チェックするべし

写真A(C)日刊ゲンダイ

「股関節ほぐし」という名のストレッチが、SNSに盛んにアップされている。ジムに行けば「股関節が硬くなっていませんか?」という声がけもある。股関節が硬いと支障があるのか。世田谷人工関節・脊椎クリニック(東京・世田谷)の人工関節センター長である塗山正宏医師に話を聞いた。

 ◇  ◇  ◇

 股関節は脚の付け根にある大きな関節で、胴体と脚をつなぐ重要な役割を担っている。大腿骨の丸い頭の部分(大腿骨頭)が、骨盤の受け皿の部分(寛骨臼)にはまり込んでいるという形状だ。

「股関節に関わる筋肉は20個以上。これらが作用して、脚を開いたり、曲げたり伸ばしたりなどの動きがスムーズにできるようになっています」(塗山医師=以下同)

 股関節が滑らかに動くから、私たちは健やかに歩いたり、痛みなしに運動できる。ところが、体が硬い人がいるのと同様に、もともと股関節が硬い人がいる。加えて、年齢とともに股関節はどうしても硬くなっていく。人が立ったり歩いたりするときに、体重を支えてくれるのが股関節。そのため、歩行時には体重の約3倍、立ち上がる際には6~7倍の重さが股関節にかかるといわれている。

1 / 4 ページ

関連記事