低栄養や不適切な栄養管理のまま積極的なリハビリを行うと、エネルギーが不足します。すると不足したエネルギーを補充するために筋肉が分解され、逆に筋肉量が減少してしまいます。そのままリハビリを続けても、筋肉量がどんどん減って回復のペースも上がらない悪循環を招くのです。
患者さんの栄養障害を改善させるには、個々の病状にもよりますが、タンパク質の補充が基本になります。日々の食事に加え、プロテインを摂取してもらいます。
摂取量は一般的には「患者さんの体重×1.2グラム」に設定されますが、筋肉量が低下していたり、体力が落ちている患者さんでは「体重×1.5グラム」くらいの量が必要になるケースもあります。患者さんのBMI(体格指数)や体重減少率などを把握しながら、適切な量のタンパク質をゼリーやジュースの形のプロテインで補充するのです。
正解のリハビリ、最善の介護