より良い回復期病院を見極めるためには「力量のあるリハビリ主治医が在籍しているかどうか」が重要なポイントになります。主治医には、患者さんの病態を診て、リハビリでどこまで回復できるのかを予測し、目標に到達させる力量が求められます。リハビリを始めたものの、当初の予測より回復の度合いが上がってこない場合、的確に修正してペースを上げる必要があるからです。この第1段階として回復期リハビリ病院に入院して最初の2週間で、意欲的なリハビリ治療ができる信頼関係と全身状態に整えられる医師力が必須になります。患者さんの全身状態が不安定ではリハビリも進みません。
修正の方法はさまざまありますが、そのひとつが「睡眠障害」への対処です。これまでお話ししてきたように、リハビリでは「夜の就寝時間以外、昼間は起こす」ことが重要です。1日最大3時間(20分×9単位)と定められているリハビリ以外の時間のほとんどをベッドで寝て過ごしていると、昼寝をしてしまい、回復の度合いは落ちてしまうのです。
正解のリハビリ、最善の介護