科学が証明!ストレス解消法

人間はウソを見抜くことができる生物なのか? 正答率は65%弱

写真はイメージ

 であれば、私たちがすべきことは、「人を見破る練習」ではなく、「バイアスをかけずに人を見る練習」でしょう。

 確証バイアスという言葉がありますが、人間は自分の思い込みに都合の良い情報だけを見る傾向があります。B型は変わり者だと信じている人が、相手のちょっと変わった言動を見て、「やっぱりB型だね」などと言うのは典型的な確証バイアスです。

 こうしたバイアスにとらわれてしまうほど、正しく人を見ることができず、自分自身にモヤモヤを抱え、生きづらくなってしまいます。 

 自分の先入観や偏見に気付くためには、「思っていたのと違う印象だった。早とちりした自分が悪い」という具合に自己反省(自己認識)を高めること。決めつける前に、複数の情報を収集し、客観的な判断ができる習慣をつくることが欠かせません。

 パッと見の判断で人を判別してしまうと、周りはあなたを「そういうことをする人」だと認識します。臨床心理学者ですら62%ほどの確率でしか人を見抜けないのですから、安易に人を見抜くような真似をするのは控えましょう。

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堀田秀吾

堀田秀吾

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

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