2つめの段階は「介護期」と呼ばれます。生活期に該当する患者さんでも、加齢とともに回復の度合いが上がらなくなってきて、むしろ徐々に機能や能力が落ちていきます。それを何とか食い止めてできる限り維持しようという段階です。この介護期から、さらにずっと機能や能力が落ちて活気が低下してくると、食事や水分をとれなくなり、反応も弱くなってきます。そうなるとおよそ2週間で亡くなる方がほとんどで、この2週間が「看取り期(終末期)」と呼ばれる段階です。
慢性期のリハビリは、生活期、介護期、看取り期のそれぞれに応じた3つのリハビリがあり、内容が変わってきます。
看取り期では、回復を目指すような攻めのリハビリはもちろん行えません。看取り期のリハビリは、定期的に起こして痛みや褥瘡ができないようにしたり、全身を伸ばして優しく拭くなどで清潔を保つようにします。また、食事ができなくても、意識があるようなら屋外に連れ出して快適を感じていただきます。これらもすべてリハビリなのです。
正解のリハビリ、最善の介護