介護期は、回復が下がって機能や能力が落ちていく度合いが強まるので、攻めのリハビリを行えず、グンと回復させることは不可能です。そのため、なるべく機能や能力が落ちないように底上げをして、日常生活動作での介助量を減らすことを目的にリハビリを行います。
介護期は毎日軽い廃用症候群が進行するので、それを食い止めるために筋力や体力、意識のレベルを上げるリハビリはとても有効です。基本的には回復期のリハビリと同じで、座らせて、立たせて、無理なく歩かせて筋力と体力を底上げしつつ、コミュニケーションをとって反応を上げていく取り組みをします。また、たとえば食事をする、トイレに行く、入浴する、顔を洗う、服を着替える……といった日常生活で行うさまざまな一連の動作の中で、なにができないのかを把握して、それをできるように特化します。介助している方の負担を減らすようなリハビリを行うのです。
正解のリハビリ、最善の介護