現在の日本の医療体制では、病院は大きく3つのカテゴリーに分けられています。 病気やケガの治療をする「急性期病院」、治療後に在宅復帰や社会復帰ができるように回復させるリハビリを行う「回復期病院」、認知症や生活習慣病などの慢性疾患に対し、外来(通院)や入院で長期的な再発予防治療や看護を行う「慢性期病院」です。さらに、慢性期においては、「介護老人保健施設(老健)」で積極的なリハビリ治療を行う施設ができてきました。
これまで、急性期と回復期のリハビリについて詳しくお話ししてきました。今回から慢性期のリハビリを取り上げます。
慢性期病院は、適用される保険、スタッフの配置基準、患者さんの要介護度の違いによって、さらに「医療療養型」と「介護療養型」に区分されています。ただ、いずれも医療ケアが必要な要介護の高齢者の長期間療養を目的とした施設で、明確なすみ分けができていないのが現状です。そうしたことから、介護療養型は今年3月末に廃止されることが決まっています。
正解のリハビリ、最善の介護