京丹後の研究で見えた「健康で長生きする」ためにやるべきこと…腸内研究の第一人者に聞いた

写真はイメージ(C)日刊ゲンダイ

 フレイルに、腸内細菌が関係していることを示した研究もある。それは、筋力が低下しやすい慢性腎臓病の人を対象にした研究で、それによると大腸菌の一種であるシトロバクター菌が多いとフレイルが進行しており、酪酸菌(酪酸を産生する菌の総称)の一種であるロゼブリア菌が多いほどフレイルになっていなかった。

 内藤教授らの京丹後の長寿研究は今後も長期にわたって行われるので、新たに解析されて判明する内容はこれからも多々あるだろうが、現時点で私たちが取り入れたいことは次の通りだ。

「腸内環境を良くする上で、何を食べるかが最も重要。よく『肉を食べてタンパク質摂取を』とメディアなどで報道されますが、京丹後の高齢者は動物性タンパク質の摂取は多くない。消化器内科が専門の私から見ても、肉に含まれる動物性脂肪の取りすぎは腸内環境を悪化させるので、お勧めしません」

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