看護師FPが指南…がんと診断されたらお金のために今すぐすべきこと

働き盛り、子育て世代のがんが増えている(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

「共働き家庭によく見られるケースで、財布が別々のために、お互いの収入と支出を詳しく知らない。健康な時ならそれでもいいですが、夫婦のどちらかが病気になり働けなくなった場合、世帯単位で収入と支出を考えなくてはなりません」

 支出には、大きく分けて食費や光熱費といった変動費と、住宅ローンや教育費といった固定費がある。

「治療の長期化を考えると、支出はやみくもに減らしてはだめ。みなさん、身近で手をつけやすい変動費から減らそうとしがちですが、食費や光熱費は健康に直結しますし、これらで無理を続けると治療や生活の意欲減退につながり、家族関係に支障が生じることもある。私がお勧めしているのは、固定費の見直しです。一度変更すれば基本的に生活に大きな変化がない限りそのままでよく、また額が大きい分、家計にもたらす変化が大きい」

 住宅ローン、自動車保険、携帯・インターネット料金、クレジットカード、幽霊会員の習い事の月謝……。黒田さんが対応した事例では、これらを見直した結果、月8万円近くの支出減になったケースもある。

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