看護師FPが指南…がんと診断されたらお金のために今すぐすべきこと

働き盛り、子育て世代のがんが増えている(写真はイメージ)/(C)日刊ゲンダイ

 ただし、やはり治療の長期化を念頭に置くことを忘れてはいけない。

「例えば住宅ローンです。銀行に相談し返済条件を変更する『リスケジュール』で月々の支払いが減っても、長くて1年。1年後も治療が続いており、収入が減っている状態であれば、また同じ悩みを抱える。住宅には固定資産税がついてくるので、ローンをキープできても固定資産税をどう払うかという問題も生じます」

 場合によっては、住宅の賃貸や売却なども視野に入れて検討することも必要。

“聖域”になりがちな教育費も、考えの転換を図りたい。

「夫婦で、子供が大きい場合は子供も交えて、教育方針とともに、どこまで親として出せるのかについても話し合いましょう。その上で、学習費以外で多くかかっている部分をどうするか考える。奨学金という手段もあります。子供のためになんとか頑張りたいという親心は理解できますが、治療が長引き後々治療費や老後の資金が不足し、就職したばかりの子供の援助が必要になるというケースもあるのです」

 2人に1人ががんという時代。働き盛りでがんを発症する人も増えている。転ばぬ先の杖として、覚えておきたい。

※マイナンバーカード健康保険証利用の場合は不要

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