親にいつまでも元気でいてほしいけど、何があってもおかしくない年代なんだ──。東京23区内に住む50代の女性がそう感じたのは、コロナ禍で会えない2年間を経て、久しぶりに西日本の実家へ帰った時でした。
電話では時々話していたものの、実際に目の当たりにすると、グッと老け込んだように感じました。山登りが趣味だった83歳の父親は、歩くスピードがめっきり遅くなっており、聞くと「コロナで友達と会わなくなったから、山登りもだいぶ長い間行っていない」。
80歳の母親は、以前は娘の帰省に合わせてたくさんの皿数の料理を作っていたのですが、「最近、すぐ疲れちゃって」とお寿司の出前に。
この女性がふと思い出したのは、幼馴染みの言葉でした。幼馴染みは10年ほど前、両親を相次いで亡くしました。「元気な親と会える回数って、もう数えるほど」と言われたものの、当時はまだ女性の親は元気そのもので、「自分ごと」として捉えていませんでした。
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