このように機能障害が残ってしまったら、それ以上は回復できないのかというと、そうではありません。機能障害は残っても、その「能力」をも回復させようとする医療がリハビリ医療なのです。機能障害により落ちてしまった能力(歩く、食べる、排泄する、衣服を着脱する、顔を洗う、入浴する、清潔を保つ、話す、人と触れ合うといった日常生活を遂行するための行動)をできるだけ元通りに取り戻すため、リハビリを行うのです。
■「FIM」と「BI」で評価
その能力障害や回復の指標として使うのが、以前もお話しした「FIM(機能的自立度評価法=日常活動を行う際の個人がしてることの自立レベルを評価する指標)」と「BI(バーセルインデックス=できる能力の指標)」です。実施しているリハビリが適切に効果を出しているかどうか、リハビリ訓練に修正が必要なのかどうかなどをこれらの指標で確認できるため、とても重要な指標になります。
正解のリハビリ、最善の介護