最長寿は長野県(女性もトップ)。全国平均よりも約1.3歳長生きです。ところが1世帯当たりの肉購入量は、年間約38キロ、全国44位に甘んじているではありませんか。外食で取る分もあるので断言はできませんが、それにしても長野県民は、あまり肉を食べていないようです。タンパク質は魚でも取れますが、海のない長野では魚の消費も低調です。まさかイナゴやザザムシが、長寿の秘訣でもないでしょう。
一方、短命トップの青森は、肉購入量では全国16位と上位につけています。北の海の幸も豊富です。実は青森は魚の消費は全国一です。県民はそれだけタンパク質を豊富に取っているはずなのに、短命というのはなぜでしょう。ちなみに青森は女性の平均寿命でも最下位です。
その他の県を見ても、平均寿命と肉購入量のあいだには、はっきりした関係は見えてきません。「肉を食べれば病気にならず、長生きできる」というのは、どうやらちょっと単純化しすぎているようです。
むろん、家計調査の数字は平均値に過ぎませんし、一部には正確性を疑問視する声もあります。それに人の寿命は、食事だけで決まるものでもありません。ただ、あまり肉を食べない長野県が最長寿だということは、頭の片隅に入れておいてもよさそうです。
家計簿を見れば病気がわかる