糖尿病患者の中には、食事のたびに血糖値を測る人が大勢います。指先を切って血を絞り出し、専用の測定器で測るのですが、痛みを伴うため大きな負担になっています。しかし、そんな苦痛から解放されるかもしれません。アメリカのベンチャー企業が痛くない家庭用血液検査装置の開発に成功したのです。
アップル社からスピンアウトしたNueon社が作った「Cor」という装置です。採血用のCorカートリッジ、測定を行うCorリーダー、データ解析用のスマホアプリ(Corアプリ)からできています。
カートリッジは、印鑑のような細い円筒形をしています。中に採血用の針がセットされていて、ハンコを押すように肌に当てると、微量の血液が採取されます。極細の針を使っているため、痛みはまったく感じないそうです。
次にカートリッジをリーダーにセットします。新書本を2~3冊重ねた程度の大きさです。光を使って血液成分を調べ、血糖値、コレステロール(HDL、LDL、総量)、中性脂肪、炎症因子(フィブリノーゲン)を5分以内に計測し、結果をスマホに転送します。それをアプリが解析・表示するという仕組みです。
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