独白 愉快な“病人”たち

半年で髪の3分の1を…角田真住さん語る多発性脱毛症の壮絶

角田真住さん(C)日刊ゲンダイ

 1~2カ月すると「これはおかしい」となり、ステロイド剤を1週間飲んでみることになりました。医師によると「自己免疫疾患が原因」とのこと。つまり免疫機能が毛根を異物と認識して攻撃しているというのです。

 ステロイド剤を飲み始めるとすぐに副作用に襲われました。目が回って気持ちが悪くなって、1週間起き上がれなくなってしまったんです。インターネットで調べてみると、単発型の円形脱毛症は治りやすいけれど、多発性になると治りにくく、ひどくなると体毛全部がなくなると書いてありました。

 当時、髪は私の自慢でした。たっぷり豊かで、サラサラのロングヘアだったんです。美容室でも「キレイな髪ですね。頭皮もとても健康的」と褒められていましたから、まさか脱毛症になるとは夢にも思っていませんでした。

 かなりショックを受け、救いを求めてネット検索をすると、多くの患者の「誰にも言えない」というネガティブな内容ばかりが目につきました。でも、試しに米国のサイトを見てみると真逆なんです。「病気を受け入れてイキイキと生きましょう」という前向きなブログが多かったのです。

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